今回は、窓選び。
以前の記事で窓の失敗を書きました。

- すべての窓を開く窓にしてしまった(意匠性と無駄の問題)
- 窓を開け閉めするのに網戸開け閉めしないといけないので虫侵入の可能性(使い勝手の問題)
今回は、1棟目の失敗を踏まえて、次の我が家でどの窓をどうして選んだのか?を書いてみます。
性能ありき
まぁ窓はいうまでもないです。性能重視で選びました。
今の東京の我が家ですらAPW430を採用している自分ですから、寒冷地である蓼科高原でより低性能な窓を選ぶ理由はありません。
YKKAP、LIXIL、エクセルシャノン
今度の家もYKKAPのAPW430を選びましたが、高性能な窓としては、LIXILのエルスターXやエクセルシャノン、トリプルスマージュなんていう選択肢もあるでしょう。
っていうか、いつの間にかエクセルシャノンってパナソニック傘下になってたんですね。
だからといってパナホームがその窓を使っているわけではないみたいで???です。
気圧調整(高地対応)
で、多くの方は気にしないでよいでしょうが、我が家の窓選びで重要な要素となってくるのが高地で使用する場合の気圧調整です。
今度の我が家は標高1,100mを超える場所です。せいぜい標高数十mの東京なんかとは、外気圧が全然違います。

複層ガラスやトリプルガラスは、ガラスとガラスの間に密閉された中空層があります。
この中空層の圧力と、設置する場所の外気圧との差が大きくなると、ガラスが膨らんだり、へこんだりすることがあります。これが大きくなると、ガラスにかかる応力にも影響します。
そのため、高地で複層ガラスやトリプルガラスを使用する場合には、設置する場所の標高を考慮した対応が必要になります。
今回採用したYKK APのAPW 430についても、気圧調整をしてから出荷されるそうです。
なので、他の高性能サッシがすべて高地に対応しているのか?までは調べていません。
また、後述しますが、気圧調整はすべての窓に対してできないそうで、その制約によって小さな窓が使えないなんていうこともありました。
APW430
私のビルダーさんは、何を選んでもいいってスタイル(とはいってもメーカー混在は推奨されないはず)なんですが、基本はAPW430を使っているってことでしたし、私自身もAPW430で使い勝手も知ってるので、APW430でいいかなって思ってました。
ビルダー選びの中で色々と話したビルダーさんの殆どはAPW430を使うって言ってましたので、少なくとも寒冷地でのシェアは高そうです。
1社ほどドイツの高性能窓の代理店でそこを使うってことで魅力的でしたが、そのビルダーさんは他の件でどうしても譲れない点があったので断ってます。
なので、私自身もあえて別メーカーを使うってことは考えていませんでした。
むしろ、より高性能だけどメンテナンスが必要な木製を使いたいとか言われたら、APW430でいいです!って言ってしまったかもしれません。
また、色々と聞いたビルダーさんの中に1社だけはAPW430というかトリプルガラスを否定したところもありました。重いから不要だと。。。
窓の役割
で、APW430を選ぶってのは簡単に決まったんですが、窓種に関しては1棟目よりかなり考えました。
1棟目の時は、窓なんて断熱性能以外で役割なんて「採光」と「採風」くらいしか意識していませんでしたが、家づくりを学ぶにつれて窓には多様な役割があることが見えてきました。
採光
部屋を明るくする最も基本的な役割。
意外と見落としがちですが、直射日光が入らない北側の窓でも安定した天空光(間接光)を採り込む重要な役割を果たします。また、今の家(1棟目)で使っている天窓も採光という意味では最高の設備です。
採暖(日射取得)
パッシブデザインの根幹。
冬場に太陽の熱エネルギーを室内に取り込み、天然の暖房として活用します。我が家でも南面に日射取得用の窓をしっかりと配置しました。
もちろんいくら寒冷地でも夏に日射取得はしたくないですから、軒はきっちりと出して日射遮蔽も考えています。
採風
風を取り入れる。換気の役割もあります。
24時間換気が標準の現代住宅では日常の空気入れ替えで窓を開ける機会はほぼ無いでしょうが、気候の良い中間期には自然の風を感じて暮らしたいもの。
また、高断熱の家になると中間期には家の中が暖かすぎるってことも発生します。そんな時には窓を開けて採風して手っ取り早く涼しくするってことも必要でしょう。
特に今度の蓼科高原という場所では、森の中で風が気持ちよい時が多いはずです。なので、次の我が家では東西南北それぞれに最低1箇所は開く窓を設け、風が通り抜ける通風ルートを考えました。
さらに、風を流れを考えるのならば窓の高低差も考えることもできますが、今回は平屋ということもありそこまでは考えていません。
採景(眺望)
住宅密集地だと窓からの景色を楽しむなんてことは難しいことが多いのかとは思います。
だからこそ中庭を作ったり、背の高い塀で囲ったりといったテクニックもあるんでしょう。
ですが、今度は隣家も遠い別荘地ですから、窓の外の緑は多いし、景色を楽しみたい。そういった景色を取り入れるそれを採景と呼ぶそうです。
リビング南側には大きなFIXと大開口スライディング窓を配し外を十二分に見れるようにします。
また、絵画のように景色を額装する「ピクチャーウィンドウ」も計画しました。
ピクチャーウィンドウ的な使い方を想定しているであろうAPW430のスクエア(正方形)サイズも魅力的ですが、我が家は少しワイドなFIX窓(11909サイズ:W1235×H970mm)を南のリビングの隣の洋室に採用し、景色をダイナミックに楽しむ予定です。
防犯
窓は防犯上、「侵入経路」になりやすいのが弱点ですが、サイズを大人が通り抜けられない細身に絞る、死角を作らない配置にするなどの工夫で防犯壁としても機能します。
ただ、今度の我が家は先に述べたように高地という制約から細い窓(小さい窓)が使えなかったんですよね。
防災
意外と見落としがちなのが防災の役割です。
最近見かけるようになった外壁に窓がないかあっても小さな窓だけの家。その代わり中庭を設けてそこに大きな窓をつけて採光や採景している。
一見プライバシーを重視した素敵な考え方に思えますが、家から玄関以外に外に出る手段がない場合、防災の観点からみてとても怖いと思ってます。
地震等で玄関が開かなくなったら?
玄関周りで火事が起きたら?
玄関から賊や熊さんが入ってきたら?
どこから逃げますか?
窓が少ないと防犯には良い方向に行くのかと思いますが、防災の面ではこのように疑問が残ります。少なくとも玄関以外にもう一つは逃げ道を確保しておくべきかと思ってます。
我が家の窓計画
以上を踏まえて、我が家の窓をどう選んだか?
窓種
まず窓種
何度も書いてますが、1棟目の失敗として、すべての窓を開く窓にしてしまったことがあります。
まぁ失敗っていうほどではないんですが、トイレとかにつけていた小型の窓の枠が目立ったってことです。今回は小型の窓がないので、全部開く窓にしてもいいといえばいいんですが、開ける必要のない窓をあえて開くようにしなくてもいいかなってことです。枠がより細くなりすっきりとしますし、性能も若干ですがあがります。
なので、今回は窓の役割をしっかり考えて、開ける必要のない窓はFIXにして、採風の可能性のある窓は虫が入らないように網戸をつけたまま開閉ができるタイプの窓を選びました。
あと、性能を重視するあまり窓を減らすってことはしませんでした。
せっかく周りに人の目が少ない別荘地なんですから。
その結果、我が家の窓は14個採用になりました。
内訳は
東面:3個(4%)
西面:3個(6%)
南面:6個(30%)
北面:2個(2%)
です。
カッコ内の%は外壁の中の窓の面積割合です。全体としては11%になります。
30坪平屋ですが、これでも少なめかもしれませんね。
もちろん窓が多い分南面の断熱性能は落ちます。UA値でいうと南面は家全体の2倍近い値となってます。南面は特に断熱よりも日射取得、採景を優先ですからね。
で、この14個のうち9個をFIX窓にしました。
採光、日射取得、採景あたりの役割ですね。
リビングにつけた大きな窓は大開口スライディング窓。これは私の1棟目の時にはなかった窓種です。使い勝手は期待しています。
あとは2アクション窓。ドレーキップ窓ともいわれている内側に2種類の開き方をする窓です。

これも使ったことがない窓です。もちろん外側に開く方が便利ともいえます。それに内側に大きく開くってことはおそらく滅多にしないかと思ってます。主には上の画像のように窓の上だけちょっとあけて採風に使うって使い道に期待しています。
それで、東西、南北 そういった風の抜けを考えて配置しましたが、実際にどうなのかは住んでみてからにはなるでしょう。
ただ、ショールームで実際に開けてみた感触では使い勝手はいまいちには感じてます。
そして、玄関横の窓だけは横滑り窓にしました。
最初はここも2アクション窓に指定していたのですが、途中でこれはダメだって気づきました。
まず2アクション窓にすると一番小さくって思ってもそれなりの大きさになってしまうってことが一つ。
そして、もう一つは上の画像のようにハンドルが窓の中央部にあるので、高い位置に窓を取り付けるとハンドルまで手が届きにくくなってしまう。
これは自分で窓位置指定の図面を書いていて気づきました。気づかなかったら大変だった。
玄関横の窓なので、中の気配が漏れないように高めの位置を指定してたんですね。
ちなみに窓は各部屋の壁に対してこんな感じで指定しています。
1棟目はこんなとこまでしませんでしたが、今回はがっちりやりました。

で、図面から見て窓の下端が156cmくらいになります。これで窓の真ん中にハンドルがあったら私はともかく嫁さんは届きにくく大変だったでしょう。
で、横滑り窓で且つオペレーターハンドル仕様の窓にすると、窓の開け閉めが窓の下側にあるハンドルでできる。ってことでこれにしました。

たぶんオペレーターハンドルの使い勝手はかったるいです。ですが、FIXでもいいけど、北側から風を取り入れる窓はこれしかないので、他に選択肢はなかったんです。
タイプ(日射取得型、日射遮蔽型)
窓の選択はサイズと位置だけじゃないんです。
ここで述べるのは日射遮蔽と日射取得。夏型・冬型っていう人もいたかと思いますし、断熱型・遮熱型っていう人もいます。
ここではYKKAPさんに倣って日射遮蔽型と日射取得型と呼びます。
YKKAPさんのAPW430のカタログを見て話しますと、
窓には日射取得型と日射遮蔽型があり、その日射遮蔽型にもニュートラル、ブルー、ブロンズと3種類あります。
つまり、その4種類から窓を選ぶわけです。
加えて窓事態を透明、型ガラス、すりガラスっていう選択もありますけどね。
ちなみに型ガラスというのはこういう感じの凸凹したガラスです。
目線が遮れるというだけじゃなくて、このガラスを通して入ってくる日射は輪郭がぼやけてとてもやさしい光になるというメリットもあります。


で、日射遮蔽と日射取得は
APW430のカタログによると東西北面には日射遮蔽。南面は日射取得をつけてね!って書いてあります。
我が家も南の窓の6個に加えて、東面の2個も日射取得型にしています。
寒冷地ってことで、朝陽が入るであろう東面の取得を重視してみました。
また、それ以外の日射遮蔽型ですが、西面の3つの窓だけはニュートラルでなくてブルーにしています。これは少し冒険です。
おそらくこのガラスの色を変えるっていう選択まで聞いてくるビルダーさんは少ないと思います。私も1棟目では考えもしませんでしたし聞かれなかったはず。
今回ブルーにした意図は、ブルーが一番紫外線カット率が高いんです。

寒冷地ではありますが、標高1,000mを超える高地ということもあって、紫外線は東京などの低地よりかなり強くなります。「太陽に近いから」と思われがちですが、主な理由はそこではありません。標高が高いほど、紫外線が通過する大気の量が少なくなり、オゾンや水蒸気、空気中の微粒子などによる吸収・散乱も少なくなるため、地表に届く紫外線が強くなるのです。
民明書房刊「家づくりのすべてはAIが教えてくれる」より
なので、西日から入ってくる紫外線を防御するために、一番紫外線除去率の高い日射遮蔽型のブルーにした次第です。
ブルーなので、外の景色に色が付きます。ただ、我が家の西面は5m程度しか隣地と距離無いですし、そちら側は景色を見るって窓じゃないのでいいだろうっていう判断です。まぁ木々もあるのでそこまで直射日光は当たらないとは思ってますがどうでしょうかね。
窓枠の色
外壁は黒なので、外の窓枠の色は全部黒にしています。
内側の色。クロスはまだ決めていませんが、基本グレーもしくはグレージュ系の予定なので、窓枠は白でも黒でもどちらでもよいというか、どちらでもそれなりのデザインになるでしょう。
白で明るくしてもいいし、黒で締めてもいい。
で、我が家は黒と白を使い分けしています。っていうか、本当は全部黒にしたかったんですが、大開口スライディング窓と2アクション窓が内側が白しか選べないってことで、その面にある窓は全部白に。
そうでない窓だけ黒にしたっていうのが本当のところです。
ビルダーさんがYKKAPの工場に行く機会があったので聞いてもらったところ、要望は特に寒冷地からあるらしいんですが、今のところはまだ採用する予定がなかったそうです。残念。
と思ったら、先日内側の色でグレージュが追加されたとのこと。要望が足りなかったか。。。

まぁこれも黒といっしょで全部の窓種ではないと思いますが。
また、ガラスですが、玄関と洗面だけ型ガラスであとはすべて透明ガラスにしています。
正直、その窓から外は見ないよねっていう高い位置にある窓もあるんですが、我が家的には他人の家とか見れないし、木々や葉っぱ類がみれるので、透明でいいかなってしました。
木々があるので星空まで見れるかは微妙。
窓のサイズ
窓のサイズはかなり自由が利きます。
ここは私が採用したAPW430に限定して書きますが、カタログには各窓種ごとに規格サイズといったものが載っています。
詳細はAPW430のカタログをご覧ください。

規格サイズという言葉があるように、これは決められたサイズ。
APW430業務用っていうカタログを見ると各窓について制作範囲っていうオーダーできるサイズが載っています。
以下は大開口スライディング窓ですが面倒な計算式もありますね。

なので、費用を考えなければ、かなり柔軟に窓サイズが決められそうです。
ただ、こういったフルオーダーサイズを注文するとかなり高くなるんじゃないかなって思ったりしていますので、私は規格表の中から選んで指定していきました。
横幅を決める際には、耐力壁という考え方も重要になってきますので、1マスや2マスにいれられるぎりぎりの幅を考慮して、たとえば1マスの壁ならば横幅780。2マスならば横幅1640までって情報をビルダーさんから聞いて考慮して決めていきました。
例えば、これは私の書斎の南壁の窓ですが、本当はもっと幅広く。そうでなければ真ん中に設置したかったんですが、どうしても1マスは耐力壁が必要とのことで、左に寄せて、2マス幅いっぱいの窓をしていしました。

と、一生懸命考えてみましたが、それでも実際に住んでみてあれれ?って思うこともあるかもしれません。それは住んでからのお楽しみです。

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